たぶん、涙に変わるのが遅すぎたのね。

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数学を学ぶ意味

数学なんてなんの意味があるの?

こんなこと勉強しても一生使わない!

 

と思ってる人に教えてあげたいのは、

 

ごく一部の限られた人たちだけがその知識を用いて綿密な知的活動を経て製品化なり制度化なり色々したものを、

多くの人々がそれとは知らずに利用して、なにも考えずに便利な日常生活を送っているので、
たしかに、多くの人々は学校で学んだ事項をそのまんま使う機会なんか一生ないでしょう。

でも、ほんとに数学が世の中に不要だと思ってんだとしたら、かなり大変なことです。笑

 

 

関数、微分積分、サインコサイン、確率…あんなもの何の役に立つの??と言うひとがよくいるけれどそれは世の中の仕組みを知らなさすぎるだけ。

数学ほど今の世の中に役に立っている学問はないともいえます。

今の世の中に数学がなければ私たちの身の回りから消えるものばかり、数学ナシでは生活は成り立ちえないといっても過言ではありません。

わたしたちが日常生活を送る中で何気なく利用しているパソコン、スマートフォン、家電製品、自動車、電車など、すべての基礎は数学だし、もっと言うと食品から衣類、書籍類まで、あらゆるものがいまや数学ナシでは製造されていません。

 

 

ここにおもしろい記事があるので紹介しておきます。

『見る人によっては「こんなにもたくさんの数学が必要なのか」と感じるかも知れないが、現代社会で役に立っている数学の広がりからすれば、この表に登場する数学はあまりにも狭く小さい。
 分業の結果、我々は互いに依存しあう関係を個人的には掌握できないまでに広げることで、信じられないほど多くの営為を知らない他人にやってもらっている。
 つまるところ、この程度の数学で飯が食えて、なおかつ文明が維持できるのは、たくさんの誰かが私の知らないところで、代わりに数学していてくれるからである。』

 元記事:100の職業でどんな数学を使うのか1枚の表にまとめてみた http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-625.html

https://twitter.com/kurubushi_rm/status/770594634925871104

 

 

 

「そうは言っても、将来、数学や理科を用いて製品を開発したりする仕事につく人たちは一部の賢い人たちだけだ。自分含め多くの人はそんなもの使わない人生を生きるから関係ない」と言う人がいるかもしれません。

 

 

 たまに誤解している人がいるんだけど、

中学や高校で習う数学はべつに計算力を鍛えるものではありません。
 

数学では、与えられた条件の中から目的のために必要なものを選び取り整理し、矛盾のないように筋道立てて思考し、合理的に解答に導く。最初から最後までどこにも論理の飛躍があってはいけない。そしてその考えた筋道を、採点者に伝わるように理路整然と記述する。


そうです。中学や高校で学ぶ数学を通じてわたしたちは論理的思考力を学ぶものです。

 

 アカデミックの世界では言うまでもなく論理的に考え論理的に伝えることが求められますが、アカデミックに限らず、
就活をしたり、社会人になって働き出すと、やたらと「ロジカルシンキングが大事」という言葉を耳にすることが増えます。

 

なぜロジカルシンキングが大事だと言われているのかというと

個人の主観や経験や感情に流されて誤った判断をしてしまい誤った方向へ突き進んでしまうことを避けるためだと思います。

これに加えて、
矛盾なく理路整然と伝えるべきことを必要十分に伝えることで自分の主張に説得力を持たせたり、相手の言っていることを理解してそれに対し過不足なく論点をずらすこともなく回答するために必要であるというのも、ロジカルシンキングが大事だと言われる理由として非常に大きいと思います。

 

集団は個人のあつまりでできています。
とすれば個人ひとりひとりが、感情的にならずに、冷静に、論理的に考える習慣をつけ、愚かな過ちをしないことが、結果的には、社会全体が豊かで幸せな方向へ進んでいくことにつながります。

 

社会全体の幸せなんて知ったこっちゃない!と言う人がいるかもしれませんが、

感情的になって思慮深さに欠けるとあなた自身が損をします。(損していることにすら気づかない可能性もありますが。)

それに、社会全体の幸不幸はあなた自身の幸不幸とも無関係ではありません。

 

 

 

巷にあふれるロジカルシンキング関連のビジネス書を読んで、付け焼き刃的なフレームワークやロジックツリーなんかの練習をするひまがあったら、中学や高校の数学の基礎を勉強しなおしたほうがよっぽど効果的だと思います。

なにもそんな難問を解ける必要はありません。

 

 

逆に言えば、高校レベルの数学の基礎をきちんと学び、大学受験でも数学の試験を受けて大学に入り、その後も数学に触れている人であれば

今さらロジカルシンキングなんてわざわざ気にするまでもなく、すでに鍛えられています。

 

 

私立文系出身者に論理的思考の苦手な人や数学アレルギーが非常に多いのは、

数学を学べなくても有名大学に入れてしまう逃げ道があったため、数学を学ぶことから完全に逃げてしまったからです。

個人的には私立文系も入試科目に数学を課すべきだと思っています。

 

私立文系が入試科目に数学を課していない理由として、

文系の人は数学だけがどうしてもできないという人が多いため、

数学から逃げた人でも受験できるようにしておくことが受験生の確保につながり、受験料を稼げるからというのが大きいと思います。

それはわかりますが、それであれば全大学で数学を必須にすればいいと思います。

そうすれば、数学から逃げていては大学には行けないので、大学に行きたい人はみんな数学を学ぶようになります。

教科数を極限までしぼって見せかけの偏差値だけ操作してやたら高くして、賢く見せようとしたって、中身が伴わないのでは、なんの意味もありませんからね。個人的にはそう思います。